バークリーの経験論 概略

バークリー(George Berkeley 1685‐1753)は、イギリス経験論の哲学者です。

バークリーの生涯

バークリーはアイルランド生まれで、生涯にわたり敬虔なアイルランド国教徒でした。家系はイングランドの名門バークリー伯爵につながっています。

15歳の時に、ダブリン大学トリニティ・カレッジに入学し、1707年に修士号を取得しました。そのまま特別研究員として大学に残り、助祭も兼務しました。

バークリーは若い時から才能を発揮し、20代半ばに2冊の主著『視覚新論』(1709)、『人知原理論』(1710)を刊行しました。

バークリーに影響を及ぼしたのは、ジョン=ロック(1632‐1704)と、フランスの哲学者でニコラ・ド・マールブランシュ(1638-1715)です。

マールブランシュは、「すべての事物を神において見る」というフレーズで知られ、人間は神の内なる観念を通して事物を認識すると主張しました。

バークリーはロックの経験論を引き継ぎ、しかもその方法によってロック自身をも批判しました。

バークリーは、神学的形而上学者、かつ熱心な布教者として、その後半生を送りました。

1734年、アイルランド国教会の司教に任命され、その後の生涯にわたり、アイルランドの住民を貧困や病から救うために尽力しました。

バークリ―の経験論

ロックは人間の経験から独立した事物が存在することを認めましたが、バークリーはこれを批判する経験論哲学を展開しました。

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バークリ―は心の外に物質世界が存在するという考えを否定し、知覚する働きをもつ心のみが実在するという唯心論を説きました。

そして、事物は心によって知覚されることによってのみ存在すると考え、「存在するとは知覚されることである」と述べました。

キリスト者であるバークリ―は、感覚器官によって知覚される観念は、人間の心よりももっと自由で能動的な精神、つまり神によってもたらされると考えました。

人間に全く知覚されていない時、事物は永遠の精神である神によって知覚されている。バークリ―によれば、世界は究極的には神の自覚によるものなのです。

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